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羽川くるみの日常。

【易ノート】7/64地水師(ちすいし)

【7/64】地水師(ちすいし)

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易が出来た周の時代、500人くらいを旅団、2500人くらいを師団、12,500人ともなると軍団と呼んでいたそうです。
地水師の「師」はそのくらいの規模の兵士を引き連れた争いごとを表します。

 

卦辞「師は貞し。丈人は吉、咎なし」
戦というのは、好き好んでするものではなく、民衆が苦しめられるときにやむなく征伐するのが正しいとされ、兵士が従うような立派な人(大きな器の持ち主)でなければならないと書かれています。

兵士を束ねる大将の苦労を「師」であらわしたともいわれます。

 

 

上爻:戦の終わり=状況が変わるとき。来た道を評価して、次に備えるとき。手元に褒美があるのなら次にどう生かすか、どう発展させるかも考えてみる。

 

5爻:(戦を決めた王の立場)私情を挟まず、俯瞰して分析し見極める必要がある。正しいと思うなら準備をして臨む。

 

4爻:(大将その3)采配する力は弱いが知力は備わっている。冷静にその場を見極めて、進むことを止める勇気を。

 

3爻:(大将その2)采配不足、知力不足。無理に進む時ではない。不利と感じたり不安があるなら、傷を負う前に退く勇気を。

 

2爻:(大将その1)誠実で人望も厚い大将。立派な姿に周囲からの称賛を浴びるでしょう。それだけ努力をしてきた姿。

 

初爻:物事の初め。戦に出ていく前の段階。下準備は入念に、それが結果につながります。

 

序卦伝「訟えには必ず衆の起るある。故にこれを受くるし師をもってす。師とは衆(民衆)なり。」
(訴えるところには必ず民衆が決起する。師とは民衆が集まって団結した軍隊なり)

 

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