【5/64】水天需(すいてんじゅ)
おさないものが良き師匠と出会って学んでいくさまがひとつ前の山水蒙でした。そしてそのあとに「これを受けるに需をもってす。需とは人を養う飲食の道・・・」と続きます。飲食で養い、休息をとることも大切です。
「需」とは「まつ」の意味。
内卦が全て陽爻の乾(天)です。初爻から上爻に向かって進んでいきたい!と心の勢いは止まりませんが、先(外卦)は坎(水)なので危険や困難が待ち受けている。進みたくても進めないから「まつ」という状態。
3水雷屯も身動きが取れず伸び悩むさまと書きました。
「屯」は困難を前にした青年、「需」は老練家の待機姿勢と書かれていました。
進みたいがために作戦を立てて、じっくり状況を見極めているのでしょう。
5爻では食事をとりながらまつ、とあるくらいです。
時が来るのを動かず固く守ることこそが、この先を進むヒントです。
上爻:状況をみて待ってはみたけれど、流れが変わり始めて思わぬことになるかも。一人では対応しきれないので賢人の知恵を借りることになりかも。そして感謝も忘れずに。
5爻:栄養を蓄え、心の休息をとることも大切。余裕を持ってまつことが望ましい。
4爻:不安になる状況に片足を突っ込んでいますが、じっと耐えることで抜け出すことが出来そう。慌てずに状況を見極めることが大切です。
3爻:困難と思えることが目前に迫っています。沼地に足を取られたような状況で下手に動けば自らを傷つけかねません。動かないほうが良さそうです。
2爻:先を急ぐことは無いのに、外野にはやし立てられる事態に。気持ちに余裕を持ってまつべし。
初爻:動きたい気持ちも分かるが、まだ動く時ではありません。
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